グリフィスパークの楽しみ方

夜景だけじゃない、色々楽しめる都市型公園


4,200エーカーを超える広大な敷地面積のグリフィスパークは、都市部に自然地域を併せ持つアメリカでも最大級の市営公園。元々はスペイン領のランチョ・ロス・フェリスの一部だったこの土地を、ウェールズ出身の実業家であり慈善家でもあったグリフィス・J・グリフィス大佐の名前にちなんで名付けました。1896年、グリフィスは自身の所有するランチョ・ロス・フェリスの5平方マイルをロサンゼルスの人々に寄付。グリフィスの最初の寄贈以来、さらなる土地の寄贈に加え、市による購入や私有地の公有地化により、グリフィス・パークは現在の規模にまで拡大しました。

2019年開設のGriffith Parkline(グリフィス・パークライン)は、年間1,000万人の来園者に便利な交通手段となっています。バスは土日の正午から午後10時まで運行されています。乗客は、グリフィス天文台、ハリウッドサイン、ロサンゼルス動物園、トラベルタウンなど、十数か所で乗降できます。 グリフィス・パークでの最高のアトラクションやアクティビティをご紹介します。

ロサンゼルス動物園&植物園



1966年に設立されたロサンゼルス動植物園は、133エーカーの敷地に絶滅危惧種 58 種を含む 270 種以上、1,400 頭の動物が飼育されています。また、植物園には800種以上7,000以上の植物が植えられています。ロサンゼルス市が所有・運営するこの動物園には、年間180万人以上が訪れる人気スポットとなっています。最新展示の「レインフォレスト・オブ・ザ・アメリカズ」は、"everything has a home "というテーマで、梢から川まで熱帯雨林を散策し、ジャガー、ピラニア、オオカワウソから、オウギワシ、ワタボウシタマリンに出会えるエリア。その他の見どころには、LAIR(両生類、無脊椎動物、爬虫類)、アジアゾウ、カンポゴリラ保護区、トム・マンキーウィッツ・コンサベーション・メリーゴーランドなどがあります。また、展示はしていませんが、ロサンゼルス動物園はカリフォルニアコンドルの保護にも深くかかわっています。

L.A.動物園では、ロアリングナイト(2023年6月16日)やサステナブルワイン&ディナーシリーズなど、年間を通じて数々のスペシャル・イベントを開催しています。

Samuel Oschin Planetarium at the Griffith Observatory
Samuel Oschin Planetarium | Photo by Justin Donais, © Friends Of The Observatory

グリフィス天文台



1935年のオープン以来、ロサンゼルスを象徴するアイコンとなっているグリフィス天文台。ロス・フェリスの上、ハリウッド山の南斜面に位置し、太平洋からダウンタウンまで、ロサンゼルスの最高の景色を眺めることができます。「すべての人に天空を観察し、考え、理解するきっかけを与える」ことを使命としているこの天文台は、展示物に加え、サミュエル・オシン・プラネタリウム、レナード・ニモイ・イベント・ホライゾン、ツァイス望遠鏡、ゴットリーブ・トランジット・コリドーなどの見どころがあります。また、グリフィス天文台は、ジェームズ・ディーン主演の「理由なき反抗や、「ラ・ラ・ランド」など、映画のロケ地としても非常に知られています。ジェームズ・ディーンの記念胸像は、敷地内の西側にあります。

 Photo courtesy of Pilot Madeleine
Photo courtesy of Pilot Madeleine

ハリウッド・サイン



2023年に100周年を迎えた世界的に有名なハリウッドサインは、一目でわかるロサンゼルスのシンボル。高さ45フィート、長さ350フィートのこの看板は、最近、非営利団体「ハリウッドサイン・トラスト」によって修復されました。2010年、故ヒュー・ヘフナー氏による90万ドルの寄付により、1250万ドルの資金調達目標が達成され、ハリウッドサイン周辺は開発業者から守られました。138エーカーの区画はグリフィスパークの一部となり、世界的に有名な景観に影響を与えるような建設はできなくなりました。

ハリウッド・サインを間近に見ることができるハイキングスポットから、壮大な空からの眺めまで、「ハリウッドサインが見えるオススメスポット」をご紹介します。

Concert at The Greek Theatre
The Greek Theatre | Photo: Francisco Saiso Alva/The Greek Theatre

グリークシアター



グリークシアターは、グリフィスパーク内の絵のように美しい木々に囲まれた場所にある、ロサンゼルス屈指の屋外劇場。1929年にオープンした歴史あるこの劇場には、ポップス、ロック、クラシック、レゲエなど、エンターテインメント界の有名アーティストが出演してきました。5,900席の劇場は、最先端の音響効果と優れた視界を兼ね備え、落ち着いた空間でコンサートを楽しむことができます。また、グリークシアターは、ポールスター・マガジンの北米のベスト・スモール・アウトドア会場に何度も選ばれています。

オートリー・ミュージアム・オブ・ザ・アメリカン・ウエスト



2023年に35周年を迎えたオートリー・ミュージアム・オブ・ザ・アメリカン・ウエストは、ミュージシャンであり映画スターだったジーン・オートリーとその妻ジャッキー、そしてカントリーシンガーで俳優のモンテ・ヘイルとその妻ジョアンによって共同設立されました。西部開拓時代の遺産を展示し、アメリカと世界に与えた影響を紹介するミュージアムの建設はジーン・オートリーの夢であり、1988年のジーン・オートリー・ミュージアムの開館で実現しました。毎年開催される「マスターズ・オブ・ザ・アメリカン・ウェスト」展は、最も人気のあるイベントです。

 Travel Town Museum   |  Photo: Yuri Hasegawa
Travel Town Museum  |  Photo: Yuri Hasegawa

トラベルタウン・ミュージアム



1952年開館、グリフィスパークの北西にあるトラベルタウン・ミュージアムは、主に1880年から1930年代までのアメリカ西部の鉄道の歴史にフォーカスしており、特に南カリフォルニアとロサンゼルス地域の鉄道にウエイトを置いています。鉄道博物館には、43台の実物大の鉄道エンジンや車両などが展示されています。ミュージアムの敷地を2周するミニチュア列車「メロディ・ランチ・スペシャル」は、かつてジーン・オートリーが所有していたもの。ピクニックやバーベキューを楽しむ家族連れに人気のトラベルタウンでは、施設のレンタルも可能です。

View from the saddle at Sunset Ranch Hollywood   |  Photo: Yuri Hasegawa
View from the saddle at Sunset Ranch Hollywood  |  Photo: Yuri Hasegawa

サンセット・ランチ・ハリウッド



グリフィス・パークでユニークな体験ができるのが、ロサンゼルス市内にある唯一の馬牧場サンセット・ランチ・ハリウッド。ガイド付きトレイルライド、乗馬、レッスンなど、さまざまなサービスやアクティビティを楽しめます。グリフィス・パークに向かう1時間のトレイルライドでは、ハリウッド・サインの素晴らしい景色を眺めることができます。また、2時間かけてグリフィスパークの頂上まで行くと、360度のロサンゼルスの絶景が広がります。その他、ランチライド、サンセットディナーライド、BBQライド、キッズパーティーなど、さまざまなコースを用意しています。

 Photo: Spokes 'N Stuff
Photo: Spokes 'N Stuff

スポークス・アンド・スタッフ



グリフィス・パークの散策には自転車もおすすめです。グリフィスパーク・レンジャー・ステーションの隣にあるSpokes 'N Stuff(スポークス・アンド・スタッフ)では、タンデム、ローライダー、ゴーカート、サリーバイクなどを1時間8ドル、1日25ドルからレンタルしています。尚、レンタルの自転車は、舗装された路面でのみ利用可能です。メモリアルデーからレイバーデーまでの月曜日から金曜日、および一年を通して週末の営業。